2009年5月31日日曜日
おすすめの一冊 『記憶にであう』
中国・山西省の黄土高原に住み着いて4年になる大野のり子さんの報告です。ふとしたことから立ち寄った「三光作戦」の町での経験を機に、「かつて日本軍がおこなったことを老人たちから聞き取り、それを日本に伝えること」を自己の責務として、国家的貧困地区といわれる黄土高原の一角に根を張りブログを発信し続けている彼女の第一作目です。真実をありのままに伝えようとする彼女の姿勢にはなんの気負いもなく、同時に収録されている写真とルポも含め、読む人を引きつけて放しません。未来社刊。1575円(税込み)。