七夕が近くなると、「里芋の葉の上にある水滴を集めて、それで墨をすって願い事を書くと願いがかなう」というようなことをいわれた記憶が蘇ってきます。
朝早く畑に行くと、里芋の葉の上にはたくさんの水滴がのっています。私は、いままでこの水滴は結露かなにかでできたものだと思っていました。しかし、実際はこれは里芋が葉から放出している水なのだそうです。たしかに、よく観察すれば、細かい水滴がびっしりと葉の表面についていますし、だんだん盛りあがってきて、細かな水滴が集まってしだいに大きな水滴へと成長していきます。
里芋や蓮の葉の表面にはものすごい撥水効果があって、ロータス効果と呼ばれる特性を持っています。
Wikipedia によると、「ハスの葉はその微細構造と表面の化学的特性により、決して濡れることがない。葉の表面についた水は表面張力によって水銀のように丸まって水滴となり、泥や、小さい昆虫や、その他の異物を絡め取りながら転がり落ちる。この現象がロータス効果として知られる。 また里芋の葉などでも微細構造と表面の化学的特性から同様の効果が見られる。」のだそうです。
里芋の葉の表面の水滴にこんなに奥深い真理が隠されていたとは、まったくの驚きです。