2010年2月11日木曜日

深田久弥 『日本百名山』 を読む

         深田久弥『日本百名山』のひとつ四阿山(右)

 根子岳に登って眺めた山々があまりにも素晴らしかったので、もう少し周りの山々のことを知りたいと思って、深田久弥の『日本百名山』を読み始めました。昭和39年に刊行されたこの本は、もう古典と言ってもいいほどの本で、若い人たちにとってはすこし取っつきにくい小難しいような印象をうける面もあるのですが、やはり評判になった本だけのことはあります。新潮文庫版で740円。セブンネットショッピングで注文して2~3日で届きます。
 この『日本百名山』の中に、四阿山があります。私は毎日見ているのですが、ちょうど私が見ているあたりから眺めたこの山にかんする記述がありました。

 「信越線の上田に近づくと、神川の谷の奥に、遙かにこの山の望まれる所がある。頂上がやや左に傾いだ屋根型をしていて、その右端に乳首のような丘が盛りあがっている。いい形である。昔の人はただどんな山でも名山とは呼ばなかった。眺めて美しい、品格のある山でなければならなかった。…(略)… 私の親しい先輩の黒田正夫さんや、藤島敏男さんや、田辺和雄さんなど、みな大正時代に登っている。そして等しくいい山であることを主張している。ピッケル・ザイル党には向かないかもしれないが、しみじみした情趣を持った日本的な山である。」

 こんなに絶賛されている「いい山」を毎日眺めていても、まだ登ったことはありません。今年は、是非登ってみたいものだと考えています。