以前から、一度は行ってみたいと思っていた場所の一つに本沢温泉があります。八ヶ岳の硫黄岳(標高2760メートル)の真下に、日本で最高所の露天風呂(標高2150メートル)があって、その露天風呂にぜひ入ってみたいと思っていました。
秋の取り入れも一段落したので、絶好の登山日和の今日、その思いを実行に移しました。登山といっても、いつもの外出着のままで、ズック靴を履いて出かけましたが…。
朝7時半すぎに自宅を出発。国道141号線から、松原湖方面に入って、稲子湯に向かう道を行くと、稲子湯へあと1キロ付近に八ヶ岳林道へ入る道があります。その分岐点には、本沢温泉への案内の看板がでていて、林道を10分ぐらい行くと本沢温泉入り口がありました。下の写真は、稲子湯との分岐点です。
そこには、車が10台ぐらいとめられる駐車スペースがあって、すでに1台奈良ナンバーの車がとめてありました。ここから歩くと、本沢温泉までは、約2時間ぐらいかかると案内板にあります。しかし、4WDなら、その先へいけるとのことで、そのためにわざわざ4WDの軽トラで来たのですから、もちろんそのまま先に進みます。ところが、道路の傷みがひどく、「天狗の展望台」まではどうやらこうやら着いたものの、その先は断念。後は歩きです。でも30分ぐらいは歩きを短縮できたようです。
(しかし、入り口から歩いた方が無難で、安心していられます。尖った石がゴロゴロしていたり、車のすれ違いができなかったりで、わずかな時間の短縮にはかえられません。)
案の定、その先に車が一台乗り捨ててありました。約10分でゲートに到着。車はここまでです。これから約1時間は歩きです。
ゲートから本沢温泉までの道は、比較的なだらかなハイキングコースのような整備された道でした。
原生林の中を流れてくる沢の水は、ものすごく透明で、冷たくきれいでした。
カモシカが道の脇に出てきていて、逃げようともしません。カモシカと格闘はしたくないので、口笛を吹いて追い払ってから前に進みました。
12時少し前、本沢温泉に着きました。ここで、600円払って、露天風呂へ向かいます。天気がよかったので、ジャンパー一つでも汗ばむほどでした。露天風呂に向かう途中、夏沢峠との分かれ道あたりの日陰では、まだ沢の氷が融けません。
本沢温泉の山小屋から5分ぐらい登ったところに、露天風呂の入り口があります。まっすぐ山に登って行けば夏沢峠です。夏期にはテレビの天気予報で山の天気を放送しますが、その中に、「八ヶ岳・夏沢峠」というのがあって、いつも「どのあたりかなあ」と思っていましたが、それがこのあたりだとやっとわかりました。
またこの周辺には、シャクナゲの大木が群生しています。シャクナゲの花の咲く頃は、さぞかしきれいだろうと思います。
沢へ降りると、露天風呂が見えてきました。正面には、硫黄岳の爆裂火口壁が迫ってきます。硫黄岳のうえの方には、もう雪があります。写真ではそんなに感じませんが、実際には硫黄岳が迫ってきて、その真下にいるといった感覚です。(写真をクリックして拡大してみてください。)
露天風呂は、畳2畳ぐらいで、4、5人もはいればいっぱいになってしまいそうです。でも、この時期平日ということもあって、だれも入浴していません。硫黄岳を見ながら温泉を独り占めしていると、開放感は格別です。温泉の温度もちょうどよく、ゆったり湯船につかっていると、ここまで歩いて登ってきた疲れは完全に消え失せてしまいました。
この日は平日のためか、往復の歩きの途中で会った人は10人もいませんでした。それも登山にきている人がほとんどのようで、わざわざ露天風呂に入りに来る人はあまりいないようでした。
長年の念願を果たして、家に着いたのは3時半すぎ、満足した約8時間の小さな旅でした。来年は、シャクナゲの花が見頃の頃、是非もう一度来たいと思っています。そして、夏沢峠まで登って、硫黄岳にも挑戦してみたいと考えています。
2009年10月28日水曜日
2009年10月26日月曜日
2009年10月25日日曜日
2009年10月22日木曜日
2009年10月21日水曜日
稲藁の還元
稲の収穫も終わりましたが、すでに来年に向けての準備が始まっています。まず、稲藁を水田に還元するために切断作業があります。コンバインで収穫したところはすでに切断してありますが、ハゼかけの水田は手作業でおこないます。
この稲藁の還元という作業は、単に有機肥料を施肥するという以上の意味があります。それは、稲の生長にとって不可欠な珪酸を補給するということです。珪酸は、他の作物にとってはそれほど必要とされていませんが、稲にとってはきわめて重要な肥料です。そして、その珪酸は稲藁のなかにそのまま蓄積されているのです。
それにしても、稲の体内に吸収されてできたプラント・オパール(非結晶含水珪酸体)が何千年もそのまま土中に残り、古代遺跡で稲が栽培されていたかどうか解るなんてほんとうに驚きです。まさに、稲と珪酸が切っても切れない関係にあることを明示していておもしろいと思いました。
この稲藁の還元という作業は、単に有機肥料を施肥するという以上の意味があります。それは、稲の生長にとって不可欠な珪酸を補給するということです。珪酸は、他の作物にとってはそれほど必要とされていませんが、稲にとってはきわめて重要な肥料です。そして、その珪酸は稲藁のなかにそのまま蓄積されているのです。
それにしても、稲の体内に吸収されてできたプラント・オパール(非結晶含水珪酸体)が何千年もそのまま土中に残り、古代遺跡で稲が栽培されていたかどうか解るなんてほんとうに驚きです。まさに、稲と珪酸が切っても切れない関係にあることを明示していておもしろいと思いました。
2009年10月11日日曜日
モンシロチョウの飛び交う畑
この時期、畑ではアブラナ科の作物が多くを占めています。私の畑でも大根、白菜、野沢菜、小松菜、チンゲンサイ、ブロッコリーなどがそだっています。 このアブラナ科の作物を狙ってモンシロチョウが畑を飛び交っています。もともと害虫を防ぐためにアブラナ科の植物が出す辛味成分が、モンシロチョウにはまったく効果がなく、逆にその臭いに誘われてモンシロチョウが集まってくるらしいのです。「アブラナ科の代表的作物であるキャベツとともにモンシロチョウが世界中に広がった」とも言われているそうです。
そして、わが家の畑でもいつも数匹のモンシロチョウが飛び交っています。その結果、アブラナ科の野菜の葉は虫に食われたあとがいっぱいです。
しかし、考えようによっては、こうしたことは食の安全を証明しているあかしでもあるのです。無農薬であるが故に葉は虫に食われたあとがいっぱいになるのです。逆に、例えばキャベツの一大産地である群馬県の妻恋村のキャベツ畑にはモンシロチョウなど一匹も飛んでいません。川にも水性昆虫がほとんどいません。それは、三日にあげず消毒をしているからです。そして、こうして出来た立派なキャベツが店頭に並んでいるのです。
こう見てくると、虫に食べられたあとがいっぱいある野菜をたべることも、一種の贅沢なのかもしれません。
そして、わが家の畑でもいつも数匹のモンシロチョウが飛び交っています。その結果、アブラナ科の野菜の葉は虫に食われたあとがいっぱいです。
しかし、考えようによっては、こうしたことは食の安全を証明しているあかしでもあるのです。無農薬であるが故に葉は虫に食われたあとがいっぱいになるのです。逆に、例えばキャベツの一大産地である群馬県の妻恋村のキャベツ畑にはモンシロチョウなど一匹も飛んでいません。川にも水性昆虫がほとんどいません。それは、三日にあげず消毒をしているからです。そして、こうして出来た立派なキャベツが店頭に並んでいるのです。
こう見てくると、虫に食べられたあとがいっぱいある野菜をたべることも、一種の贅沢なのかもしれません。
登録:
投稿 (Atom)